2021-01-01から1年間の記事一覧
チッソが引き起こした水俣病の汚染の実態を写真に撮り、世界にその悲劇を伝えたユージン・スミスの映画。あのジョニーデップが、なぜ日本の公害問題に関心を持ったのか、という興味から映画を観たが、50年前の日本を丹念に描いたこの作品は、どこまでも美し…
湯水のように人命を投入するファルケンハインとペタン将軍。プレイヤーである我々は、その狂気を傍観し、経験する以外にない。戦争がわれわれを所有し、われわれは戦闘に従属するのだ。敵はもともと存在するものはない。戦争が敵を作り、憎悪を生む。士官学…
今年1月、発売してから5日間で売切れたとされる「(Thin Red Line Games) The Dogs of War」。(数百部しか印刷しなかったという)「(SPI)NATO Division Commander」の体勢システムを、(SPI)セントラルフロントのサイズで移植したこのゲームは、同社の"C3シリー…
連続例会二日目は、1995年のチェチェン紛争を扱う「Chechen Christmas」。ロシア軍プレイヤーは、要塞化されたグロズヌイの街を、空軍力で制圧しながら進まなければならない。包囲殲滅のシナリオでありながら、地上戦闘よりも、空軍力の使い方が鍵となるシナ…
2021年9月19日(日)、YSGA連続例会の初日に(Nuts) Urban Operationsを三人で対戦、シナリオは"Sinbad"。英国軍は最初の2ターンで4両の戦車のうち2両を喪失、3ターンまでプレイしたところで中止しました。【ルール覚書】 - Assaultは、Plt LeaderのCombat …
誰しも戦争を始める時は、勝つことしか考えない(このゲームでは白軍)。しかし、いったん始めると泥沼になり、だからといって戦争をやめることは負けを意味するのでやめられらない。当初の政治目標は消えて、敵兵の殺戮だけが唯一明確な目的になる。何のため…
8月15日、タリバンがカブールの大統領官邸を占拠し、同国の大統領はタジキスタンに逃亡した。前日土曜日、アメリカ・バイデン大統領がカブールへの海兵隊の増員を発表した矢先のことである。7月8日の記者会見でバイデンは、アメリカ軍撤退後も、「300,000名…
2021年8月12日(木)横浜・リゴレで(AH)リヒトフォーフェンを対戦しました。今回は、伝説のマヌーバーカードを使ってみましたが、新たな複雑さを付け加えるだけで、trading shotsに対する解決になっていませんでした。時間が余ったので「(BGG)バーニング・サン:…
1975年のベトナム撤退がテンプレートだと報じられている。タリバンは、アフガニスタン第二の都市カンダハールを占領した。既に国土の2/3はタリバンの支配下にあり、首都カブールが脅かされている。週末には3,000名の海兵隊員が、アメリカ大使館員の脱出のた…
第二次ウォーゲーム・ブームと言っていいほどの数の製品が毎月発売されていますが、"革新的システム"と言えるゲームは、1970年代ほど出ていないと思います。そんな中、Battles誌#10の「WTF:1940」は、久々の革新的システムと言っていいかもしれません。1940…
2021年8月9日(月)、YSGA例会で「(AH)リヒトフォーフェン」を対戦しました。ゲームの解説はこちら。【ハウスルール】 後方を取られた戦闘機が、急旋回によって敵戦闘機の後方を取ると、後方を取られたその敵機は同じように急旋回して味方機の後方をとる...。…
2021年8月8日(日)、YSGA例会で「(Battles)White October」を対戦。同じゲームでも対戦相手によってだいぶ印象が異なりますね。それは、ゲーム歴とか、アプローチの仕方以前に、ゲームへの考え方が根本的に違うからだと思います。ゲームに何を求めているか?…
900件のプレオーダーがついたGMT社の「The Pure Land」を2021年7月10日(土)のYSGA例会でテストプレイしました。前回(昨年9月)以来、一向宗と地侍のルールは強化されたものの、山名と細川が戦う動機がルール上生じない、という根本的な問題が変わっていません…
発売前なので、送られてきたゲームコンポーネントは未完成のまま。マーカーの数は、COINシリーズでは最多でしょう。Gandhiの二倍はあります。これと別に78枚のイベントカードが付属します。
二百年間ロシア帝国の首都だったペトログラードは、その後、レニングラードと名を変え、現在はサンクトペテルブルクになっている。1917年の十月革命によってペトログラードは、ソヴナルコム(人民委員会議)の首都となった。ロシアの支配下にあったエストニア…
2021年5月15日(土)、YSGAの第383回定例会でBattles Magazine誌14号の「Storm Over Madrid 1936」を対戦しました。1936年10月から三ヶ月間のマドリッド攻略戦をインパルス方式で描いたこのゲームは、雑誌の付録ゲームであるにもかかわらず、傑作と言っていい…
GMTから応仁の乱のCOINゲーム「The Pure Land」の発売予告が出ました。The Pure Landとは浄土を意味します。去年YSGAでテストプレイしたゲームなのですが、その時は、ゲームデザイナーの日本史への造詣には驚いたものの、ルールに少なからぬ問題があったので…
3人で(GMT) All Bridges Burningのルール研究戦を行いました。Playbook P13の"Transitional Pivatal Event"が12ターン目であると仮定してその状態から対戦を開始、16ターンで終了しました。【画像の説明】16ターンの最終図。Pohjanmaaにいた白衛軍6…
ベストゲームを聞かれたので、この十年内に対戦したウォーゲームベスト10を挙げてみます。 1位: (SPI) NATO Division Commander 2位: (VG) Flashpoint: Golan 3位: (Nuts!) Uerban Operations 4位: (AH) 帆船の戦い 5位: (VG) Panzer Command 6位: (…
COINシリーズ10作目"All Bridges Burning"を3月14日(日)のYSGA例会で対戦しました。三人対戦のこのゲーム、「2時間でできる」とゲームデザイナーは書いていましたが、驚くべきことに3時間半でできました。ルールの量が多いCOINゲームの中では異色と…
「Night Drop」は、1ターン1時間、1ヘクス400メートル、小隊規模のスケールで、1944年6月6日の第82空挺師団の降下作戦をシミュレートしています。このゲームは、2012年にBattles誌の定期購読の特典として配布されたもので、ルールはわずか7ページ、ユニ…
昨年発売されたGMTのCOINシリーズ10作目"All Bridges Burning"は、フィンランド内戦(1918年)を扱った3人対戦のゲームです。デザイナーによれば、"Colonial Twilight"と"Cuba Libre"のスピードに影響を受けたそうで、"All Bridges Burning"は、 1. 対戦者…