En hommage à SPI

SPIへのオマージュ

(SPI) MechWar 2

近現代戦の精密なシミュレーション

(SPI) MechWar 2
2024年9月14日(土)、YSGAの例会で1979年発売の「(SPI) MechWar 2」を対戦しました。

BoardgameGeekで"現代戦戦術級の最高峰"と評されたこのゲームは、1ヘクス200メートル、1ターン5分、1ユニット1小隊のゲームスケールです。
ルールの8割は「(SPI) Panzer Battles」からの引用で、「Panzer Battles」ではプレイ不可能だった部分が改良され、時代は1944年から1980年代に移行しています。「(SPI) MechWar 77」とはまったく別物です。

装甲車、歩兵、対戦車ミサイルはもちろん、複合装甲、同軸機銃、地雷散布弾、高低差、気温、地面の状態、風、月(新月、満月、上弦、下弦)、照明弾、多目的攻撃機(A-10トーネードCobra)、工兵、電子戦、化学戦、戦術核をルール化、オートバイユニットに至っては、遮蔽物として歩兵の防御力の増加に使うことができるのです。

移動と攻撃、機会射撃が入り組んだルールは、近代戦の複雑さをよく表していると思います。中隊単位で命令を与えるというのも、当時としては斬新だったかもしれません。「MechWar 2」のルールだけだと分かりづらい部分があるので、「Panzer Battles」のルールも読むほうがよいでしょう。

練習戦だったので1ターンに丸1日かけましたが、ゲームコンポーネントを改良してCRTをアプリ化すると、3~4ターンを一日で終えることができそうです。BoardGameGeekを見ていると、データシートを自作している人がいるので、何らかの改良をしないとプレイしずらいのでしょう。

「MechWar 2」の連鎖的に戦闘が発生するシステムは、1991年にMark Herman自身によって「(VG) Flashpoint: Golan」に引用されています。「(VG) Flashpoint: Golan」は、当初は「Condition Red」というタイトルで、近現代ヨーロッパ戦の決定版として発売されるはずでした。冷戦の終結によって舞台が中東に移され、架空のアラブ・イスラエル戦ゲームとして発売された事実も興味深いです。

シナリオ 111.0 「A chance aquaintance」

(SPI) Flying Circus
S&T誌#31の付録ゲームとして発売されたゲーム。この日は入門ルールで対戦しました。複葉機がMig35のような機動戦をします。1ヘクス60m、1ターン10秒。

赤い三機がドイツ空軍。緑の三機がイギリス機。

1972年「(AH) Richthofen's War」と同じ年に発売された。