Scenario 5: FEUDAL EXPANSION (1100 AD)
軍は勝ったが国家を破壊した 2026年1月25日(日)、YSGA例会で「(SPI)Strategy I」を対戦しました。去年の12月以来、二度目の対戦です。
今回のシナリオは「1100年 - 封建体制の拡大」。 この時代の国家は、まだ近代的な国家ではありません。軍の忠誠は国家に対してではなく個人の関係によるもので、人々の自己認識は、"どの土地を、誰が、誰の名において支配しているか"にあり、国家意識は皆無です。宗教は王制を正当化する道具でしかありませんでした。
この時代の軍隊の特色は、まとまりのなさです。 (シナリオ1のマケドニア軍と対照的です。)
封建軍(Fryd)は軍の骨格です。忠誠心が高く、招集にはすぐに応じますが、冬になると国に帰ってしまいます。常備軍(Build)なら占領を維持できますが、Fryd軍の5倍の費用がかかります。
戦争に勝つよりことよりも、敵より長く戦争を続けることの方が大事であることが、ルールを読んでいるとはっきりしてきます。
勝っても財政破綻、負けても壊滅、軍は勝ったが国家を破壊した、という封建制度の矛盾がゲームで体験できます。
プレイヤーは戦争の目的を、どこに置くべきでしょうか?
戦術の変遷を俯瞰する 「(SPI)Strategy I」のテーマは"文明"です。複数のシナリオをプレイすることで面白さは倍化します。文明の進歩による戦術の変遷が俯瞰できるからです。
シナリオは、ギリシャ・ローマの戦争、暗黒時代、封建時代、三十年戦争、ナポレオン戦争、南北戦争、第一次大戦、第二次大戦、"1984年の"核戦争、があります。
【備忘録】
対戦前に次の点を明確化しておく必要があります。
【敵国/中立国の領有】 敵国や中立国を占領することは、比較的早くから発生する。重要なイベントであるにもかかわらず、ルールによる規定が少ない。 ある国が、敵国/中立国のProvince内のすべてのCity/Portをコントロールした場合、そのProvinceは、その国のHome Provinceの一部になるのか、他国でありつづけるのか、事前の協議が必要である。
[ChatGPTによるerrata (重要) ] 既存のルールと整合性があり、もっともシンプルに考えられたerrata。
1.領有された国の軍隊はすべてゲームから除外される 。理由: 中世ヨーロッパでは、国家はまだ「法人」ではない。 忠誠は「国家」ではなく領主・土地・慣習に結びつく。 国家滅亡と同時に、軍は解散、兵士は帰郷、一部は逃亡・傭兵化 征服者がそのまま使える「正規軍」ではない。 降伏した敵を自軍として使うのは、近代国家(18–19世紀)もしくはナポレオン戦争以降の発想。
2.領有されたProvincesは、領有した国のHome Provinceにならない 。理由: 中世では、法・慣習・税制、言語が違う。 征服地は本国になりえない。 反乱が常態。 征服した瞬間に Home Province 化するのは、あまりにも近代的です。
3.二国のInfantry Levy は一体化しない 。理由: Infantry Levy は地域密着型。 地域共同体の非常動員、土地に紐づいた存在。 国家軍ではない。 占領国のLevyと占領された国のLevyが一体化することはない。
【既存ルールとの整合性】 1. ただし、[16a]により、"Minor/Neutralを占領する場合、そこがHome Provincesか否かに関わらず、すべてのCity/Portを1Game-Yearの終わりにコントロールしていれば領有できる"と書かれている。 2. 敵国のHome Provincesを侵略する場合、すべてのCity/Portを1Game-Year以内にコントロールしなければならない。それができない場合、侵略側のユニットは、次のGame-YearのはじめにProvinceの境界まで下がらなければならない。自国のHome Provinceに侵攻する場合はその限りではない [16.6]。 3. 侵略するProvincesが敵国のHome Provincesでない場合、上記の「Provinceの境界まで下がる」は必要はない[16.5]。
【"自軍がコントロールするヘクス"の定義】 Game-Yearの終わりで双方のユニットが保管プールにwithdrawする前の時点で、 A. 自軍のユニットによって占拠されたヘクス B. 上記に加え、そのGame-Yearに自軍ユニットがpassing throughしたヘクス
【"自軍がコントロールするProvinces"の定義】領有されたProvincesは、領有した国のHome Provinceにならない のだから、自軍がコントロールできるProvinceはゲーム開始時のHome Provinceのみである。 Home Provinceのメリットは、そのCity/Portから新規のユニットを登場させること。
【税収を得るタイミング】 税収は、Game-Yearの終わりで双方のユニットが保管プールにwithdrawする前の時点でクレジット数を判定、次のターンのFirst Interphaseで、そのクレジット数をプレイヤーは得る。
【税収を得るヘクス 】 税収は、単純にそのプレイヤーがいくつのCity/Portを支配しているかでカウントする。そこがHome Provincesであるか、敵国、中立国であるか、Provinceの一部のCityだけか、全てのCityを支配しているかを問わない。 ひとつのProvinceのうち、あるCityからプレイヤーAが税収を得、他のCityからプレイヤーBが税収を得ることができる [16.4]。
ルールサマリー(PDF)
シナリオ5で使うルールの日本語まとめです。
【対戦記録】 2025年12月14日、シナリオ1「アレキサンダー の遠征」 2026年1月25日(日)、シナリオ5「封建制度の拡大」