En hommage à SPI

SPIへのオマージュ

YSGA第378回定例会 "Streets of Shadows"

"自分にとって安全で利益になる時だけ正しいことをする人間は、負け側にならない限りどの陣営の味方もする
The sorts of people who only do the right thing when it is safe and profitable for them to do so, who don't care what side they're on, so long as they're not on the losing side. "
(デザイナーズノートから)

このひどいセオリーをゲーム化したのが、"(Hollandspiele)Streets of Shadows"です。YSGA第378回定例会で、5人で対戦しました。

時代は1940~1944年のパリ。それぞれ異なるセクトの事業主を表すプレイヤーは、パリが連合軍によって解放されるか、最後までドイツ軍に占領されたままか、不明な状況下で権力を争います。

レジスタンスに協力しながら、ゲシュタポに仲間を密告して優位に立つ...そこに善悪の区別はなく、勢力間の対立しかありません。パリ解放でゲームが終了した場合は、より多くレジスタンスに協力できるプレイヤーの勝利となり、最後までドイツ軍に占領されたままならゲシュタポに一番協力できるプレイヤーが勝利者となります。

ゲーム開始早々にマップの空白は各勢力のユニットで埋め尽くされ、権力の飽和状態になります。単純な戦闘力では表せない「権利・現金・力・同盟」の争いの始まりです。権力によって金を多く稼ぎ、上手に使うことのできる者が勝利に近づけます。誰も決定的な勝利をおさめることのできない混沌とした情勢は、既得権益で保守化した社会を表しています (別にパリがきらいなわけではありません)。

興味のある方は日本語ルールも読んでみてください。