En hommage à SPI

SPIへのオマージュ

"Urban Oprations"を再戦

説明不足の英文ルールのおかげで、未だに新しい発見がある"Urban Oprations"。
このゲームを完璧な状態でプレイできるのはゲームデザイナーだけだと思います。

通常、ルールがちゃんと書かかれていないゲームは、読めば読むほど矛盾が出てきて最後には対戦不能になるものですが、"Urban Oprations"の優れたところは、調べるほど独創的で完成度の高い全体像が見えてくるところです。個々のルールにはちゃんとした意味があり、どう使われるべきかもはっきりしています。

というか、これだけ完成度の高いゲームが作れるのに、ああいうルールブックが書けるのは別な意味で凄いことですね。

昨日は"Shasow"シナリオを第3ターンの途中までプレイ。プレイアビリティの高い、良シナリオであると思いました。
(ゲームサークル坂戸の皆様、ありがとうございます。)

【ルール覚書】
バリケードBlcokはRoom、Zoneに設置できる。(8.2.3.1)
工兵によるバリケード破壊を行うと、2EPのWeapons Effectが発生する(8.2.3.2)。
戦闘により相手ブロックを除去すると+1OSLのボーナス。
隣接する、表向きのPoulationカウンターを動かすのはアクション。
クリティカルヒット9: "-1 additional OSL"の意味は、相手方のダイスの目に関係なく(ただし9をのぞく)、9を出したプレイヤーが自動的にWinnerとなり、直ちに「4 COMBAT RESULT」を参照し、「Fire: -1OSL」もしくは「Assault: -2 OSL」を敵側に適用、これに"-1 additional OSL"を追加で適用する、という意味である (お互いが9を出した時の取り決めが必要)。

[Shadowシナリオ]
配置の順は、
1.トンネル出口マーカー(NATO)
2.バリケードビークルマーカー(交互)
3.WARSWブロック
4.NATOブロック
NATOはトンネルEXITからいきなり出る。

【写真1】 何重にも敷かれたWPCTの防衛線。2枚のVehicleカウンターのおかげでNATOは遠距離からの攻撃ができない。ここまで火線が敷かれると、中に入ることは絶対にできない。WPCTがAPCMBTを持つのに対し、NATOは歩兵しかいない。 さらに、WPCTのBTR70に"Reaction"マーカーが置かれている間に、NATOは必要な移動を終えておかなければならない。上級ルールでは、攻撃により強制的に敵を"Reaction"状態にするルールがある。

【写真2】 22ビル前の激戦。WPCTはLogisticsブロックを守らなければならない。NATOは、正面の防衛線を避け、建物裏側からの侵入を試みる。WPACTのPLT Leaderは二度の攻撃で除去された。BTR70は遠距離への攻撃に強かった。M47Dragonの二回にわたる攻撃によってようやく除去。

【写真3】 対戦終了時(午後8時半)の状態。

 

ここで証明された戦術は、建造物に対しては、一方向からの重点攻撃よりも、多方向からのネットワーク攻撃が有効であることである。多方向から同時に攻撃することで、敵の脆弱な部分を発見し、そこから崩してゆく。ユニット数の制限から、この攻撃は諸兵科連合になる。
二つのインパルスを同一の敵ユニットに用いることで、時間差で二重のダメージを与えることができる。

捨て駒による攻撃をして敵にReactionさせてから、メインのユニットで叩く、という戦法は、誰でも考えることであり、"Urban Operations"向きとは言えない。

平地で密集する敵に対しては、二列目のユニットを叩くことで、そのユニットのReturn Fireを否定できる。従って、敵の前で、味方ユニットの後ろに味方ユニットを置いてはいけない。

いずれの場合でも、敵の戦力見積もりが何よりも優先される。