En hommage à SPI

SPIへのオマージュ

「彼が私を信じるとか、私が彼を信じるとか、いったいどこから来たアイデアなのか?」

2016年アメリカ合衆国大統領選挙におけるロシアの干渉に関する記者の質問へのプーチン大統領の回答。7月16日にヘルシンキで行われた米露大統領の共同会見での発言である。

プーチン「誰を信じるとか信じないとかいうことに関して、誰も信じるべきではない。トランプ大統領が私を信じるとか、私が彼を信じるとか、いったいどこから来たアイデアなのか?彼はアメリカの利益を守り、私はロシア連邦の利益を守る ("As to who is to be believed, who is not to be believed, you can trust no one. Where did you get this idea that President Trump trusts me or I trust him? He defends the interests of the United States of America. I do defend the interests of the Russian Federation.")。」

まるで柔道の技が決まったかのようなフレーズ。このようなコメントができる政治家は、世界でもプーチンしかいないにちがいない。フランスのマクロン、イギリスのメイにも不可能だろう。もちろん日本の首相も...。

トランプ大統領は、この問題について、その直前のインタビューで、まるで選挙干渉問題そのものが両国間になかったようにふるまい、プーチン大統領への信頼を表明していた。そのトランプ大統領の態度とまるで対極的な事実を平然と言うプーチン。聞きようによっては、トランプ大統領を馬鹿にした内容である。

2016年の大統領選介入疑惑については、今年の2月16日に米司法省が、ロシア人13人とロシア企業3社を共謀による通信詐欺や身分窃盗で起訴している。